エンジンは発電用?先進的なハイブリッドシステムを搭載したホンダ・アコード、その走りと魅力に迫る!

みなさんこんにちは!今回はホンダの上級セダン、アコードを紹介します。アコードは、その代ごとに異なるキャラクターや立ち位置を与えられつつ、40年以上の長きにわたって生産が続けられている歴史あるモデルです。現在生産されている現行モデルも、2016年にマイナーチェンジを挟んでいるものの、登場からはかなり時間が経ち、ハード面、ソフト面の両方で熟成が進んできました。この記事では、アコードの魅力と先進的なメカニズムを改めて解説するとともに、おすすめのグレードについても紹介していきます。

現行型ホンダ・アコードは9代目

ホンダ・アコードが登場したのは1976年。当初は3ドアのハッチバックとしてデビューし、のちに4ドアセダンが追加されました。当時から海外での販売を強く意識していて、約90カ国に輸出・販売されています。1981年には2代目モデルがデビュー。日本車として初めてアメリカ国内でも生産されるモデルとなり、北米を中心に高い人気を獲得しました。また、全グレードにクルーズコントロールを装備したり、世界初の民生用カーナビゲーションシステムをオプションで設定したりと、時代の先を行く装備をいくつも搭載していました。

その後は、リトラクタブルヘッドライトを装備して空気抵抗の低減を図り、世界初のFF車で4輪ダブルウィッシュボーンサスペンションを備えた3代目モデルなどを続々と発表。5代目モデルと7代目モデルが3ナンバー、6代目モデルが5ナンバー、と代ごとにサイズが入れ替わるのもこの頃の特徴です。バブル経済崩壊後、セダンの売れ行きは軒並み悪化していきますが、日本でのアコードの評価は相変わらず高く、日本カー・オブ・ザ・イヤーを3回獲得するなど、シビックの4回に続いての受賞回数を誇ります。

参考:ホンダ・アコード買取専門ページ!

8代目モデル末期、2013年3月にアコードの生産が一旦終了し、37年続いた歴史に幕を下ろしました。ところが、その3ヶ月後には早くもハイブリッド専用車としてアコードが復活。2016年に、フルモデルチェンジにも匹敵する大規模なマイナーチェンジが行われたものの、現在も現行型として生産が続けられています。アメリカやカナダ、中国では2017年に10代目アコードがデビューしていますが、今のところ日本には導入されていません。

アコードの命名は、「調和」「一致」「和解」を意味する英語「Accord」が由来となっています。その時代ごとの人とクルマの「調和」を目指してきたアコードにはぴったりの命名ですね。

高度なハイブリッドシステム

現行型アコードのボディは北米仕様と共通となっており、パッと見の印象に反して、ボディサイズはかなり大柄です。全長4,945mm、全幅1,850mm、全高1,465mmというサイズは、日本で乗るには「ちょっと大き過ぎる」という方もいるのではないでしょうか。トヨタ・クラウンよりもさらに長い、と言えば、その大きさがイメージしやすいかもしれませんね。また、ホイールベースは2,775mmにも達し、後席の快適性向上に一役買っています。

インテリアは「身長185cmの方を想定してデザインした」という通り、室内空間は広々としています。シートも大柄でクッションも分厚いですが、フィット感もそれほど悪くはなく、長距離移動の際の疲労軽減に威力を発揮。センターコンソールにはATレバーすら存在せず、ボタンで操作する「エレクトリックギアセレクター」が採用されています。現行型NSXにも採用されているこのシステムのおかげで、肘あたりの空間にはかなりの余裕ができました。後席も広々としていて、大人4人が高速道路を長時間移動するにはぴったりのクルマと言えるでしょう。

新型アコードの真髄が、「SPORT HYBRID i-MMD」と呼ばれるホンダ渾身の2モーターとエンジンの組み合わせによるハイブリッドシステム。2つのモーターのうち、1つは走行用として前輪を駆動。もう1つはエンジンに接続された発電用で、走行用モーターに電力を供給するとともに、バッテリーへの充電を行います。

アコードでは、低速域から高速域までほとんどの走行をモーターが担当。エンジンは主に発電用としてしか機能せず、エンジンが駆動力を担うのは「高速道路を一定速度でクルージング」している時のみです。高速クルージンの際はエンジンで走行した方が効率が良いので、クラッチがエンジンと駆動輪を直接接続して伝達するものの、アクセルを踏み込めば即座にクラッチが切れ、モーターでの走行に戻ります。

発進時や街中での低速クルーズ時はエンジンが停止し、バッテリーからの電源供給のみで走るEVモードで走行。エンジン、ハイブリッド、EVの各モードが絶え間なくスムーズに入れ替わることで、アコードは走行しているのです。室内の静粛性が高いため、アクセルを思い切り踏み込まない限りはエンジンは黒子に徹していて、特にいつエンジンが止まっていつ再始動したかはほとんどわかりません。また、モーターを主体として走行するため、アコードには従来のようなトランスミッションが存在しないのも大きな特徴のひとつです。

「SPORT HYBRID i-MMD」のおかげで、アコードはこのサイズのセダンとしては驚異的な31.6km/Lという燃費性能を獲得。剛性を高めながら、軽量化が進められたボディの恩恵も大きいですね。長距離移動の多いドライバーにとって、これほど頼りになる存在はないでしょう。

アコードのおすすめグレードは?

アメリカ生まれのセダンが多い、現在のホンダのセダン・ラインナップ。レジェンドもシビックもグレード構成はかなりシンプルですが、アコードも例外ではなく、グレードは上級グレードの「EX」と基本グレードの「LX」の2種類しかありません。

おすすめグレードはズバリ、「LX」です。基本メカニズムや運転支援システム、安全装備には差がなく、基本的な快適装備は全て揃っています。また、シートについても、標準のバイオPET表皮シートの出来が良いので、「EX」のオプションで用意されている本革シートがどうしても欲しい!という方や、18インチのアルミホイールのデザインが好きだ!という方以外は、「LX」がアコードの性能をリーズナブルな値段で体験できるベストなチョイスとなるでしょう。

ホンダの誇る運転支援システム「Honda SENSING」

アコードは、最近のクルマでは必須装備となった安全運転支援システムも充実。ホンダの誇る「Honda SENSING」が全グレードで標準装備となっています。高精度のミリ波レーダーと単眼カメラを主なセンサーとするシステムで、衝突軽減ブレーキ、誤発進抑制機能、歩行者事故低減ステアリング、路外逸脱抑制機能、渋滞追従機能付きアダプティブ・クルーズ・コントロール、車線維持支援システム、先行車発信お知らせ機能、標識認識機能を備えています。

まだまだ制御面で甘いところや、そもそも日本のインフラが整っておらず実力を発揮し切れていない機能もありますが、それでもあると無いとでは大違い。これからも長く安全に運転していく上で欠かせない装備と言えるでしょう。

アコードが切り開くセダンの未来

2016年のマイナーチェンジから3年が経ちましたが、アコードの積むハイブリッドシステム「SPORT HYBRID i-MMD」の優位性はまだまだ失われていません。驚異的な燃費性能やスムーズな制御、そして力強い加速は、実際に体験しなければなかなか実感しにくいかもしれません。気になる方は、ぜひ試乗して確かめてくださいね。

セダン人気の高い北米では、トヨタ・カムリやフォルクスワーゲン・パサート、日産・アルティマなどのライバルたちと熾烈な争いを繰り広げているホンダ・アコード。北米ではすでに10代目アコードがデビューしていますが、これから先、日本に導入されることもあるのでしょうか?ホンダの最新機能を常に装備してデビューし続けるアコードからは、この先も目が離せません。それでは、また次回の記事でお会いしましょう!

[ライター/守屋健]