日々のくつろぎを大事にする方へ。日産ティアナのおすすめグレードをご紹介

今回は日産の大型セダンである「ティアナ」についてご紹介します。フロントエンジン、フロントドライブながら、落ち着いた乗り心地とハンドリングで、上質なセダンを探している方にとっては有力な選択肢になりうるモデルです。ティアナならではの特徴を解説していきながら、セダンラボおすすめのグレードもズバリ、お伝えしていきます。

現行で3代目となる日産ティアナ

日産ティアナの初代モデルが登場したのは2003年。日本だけでなく、アジア、オセアニア、北米、ロシアなどでも販売されることを念頭に開発された世界戦略車です。ローレルの高級感とセフィーロの実用性の両方を引き継いで、それらを統合したクルマとして、また比較的廉価な価格設定も相まって好調な売れ行きを記録しました。キャッチコピーは「クルマにモダンリビングの考え方。」というもので、助手席にオットマン(足乗せ用ソファ)を装備しているのが大きな特徴でした。

参考:日産ティアナ買取専門ページ!

2008年登場の2代目モデルを経て、現行型が登場したのは2014年のこと。初代モデルの「モダンリビング」、2代目モデルの「おもてなし」と言ったコンセプトは引き継ぎつつ、さらに「走る快適性」をも付与して、セダンとしての完成度を高めています。

車体の大きさは、全長4880mm、全幅1830mmと比較的大柄なボディながら、車両重量を1400kg台に収めるなど意外なほど軽量に仕上がっています。また、エンジンも直列4気筒のみに絞ったおかげで、フロントも先代モデルよりも軽くなり、軽快なハンドリングを実現。落ち着いたスタイリングはそのままに、より優れた操縦性を獲得しています。

生産は中国、タイでも行われていますが、日本販売分については福岡にある日産自動車工場で生産されています。現代において、生産地による品質の差はほとんど存在しないとはいえ、日本で生産されていることに安心感を覚える方もいるのではないでしょうか。

基本に忠実な「セダンらしいセダン」

ティアナのメインターゲットは、50代のアクティブな男女とのことで、先代・先先代モデルからの落ち着いたエクステリア、インテリアは引き継ぎつつ、現行型でうまく若返りを果たすことに成功しています。特に、過剰な装飾を控えたインテリアは、ゴテゴテ・ギラギラした近年のクルマのトレンドとは一線を画す、とてもシンプルなものになっています。最近のクルマのインテリアデザインはちょっと…と思っている方の目には、とても魅力的に映るのではないでしょうか。

フロントエンジン、フロントドライブのレイアウト、かつ大きなボディのおかげで、ティアナの室内空間の広さはかなりのもの。海外の方でも余裕のあるシートの大きさで、ロングドライブ時にもゆったりと体を包んでくれます。ホイールベースの長さは先代から変わらないものの、後席の膝回りのスペースは10mm増加するなど、スペースに関してはかなり気を配った設計となっています。

また、トランクスペースも大きく、506リッターの容量が確保されています。リアシートは6:4での可倒式となっていて、乗車人数を確保しながら、長尺物の積載もこなせるような工夫がされています。現在の主流はミニバンやハッチバックではありますが、それらに匹敵する積載能力と、セダンならではの静粛性を兼ね備えたティアナからは、「クルマの基本形はセダンなんだ!」という強い主張を感じ取ることができると言えるでしょう。

ズバリ、ティアナのおすすめグレードとは?

国内の目標月間販売台数は数百台、搭載されるエンジン、トランスミッションは1種類ずつで、駆動方式もFFのみと、もともと極めてシンプルなグレード構成の日産ティアナ。そんなティアナのおすすめグレードは、ズバリ「XL ナビAVMパッケージ」です。その理由について詳しく見ていくことにしましょう。

「XL ナビAVMパッケージ」はラインナップの中でも中間のグレード。基本的な装備のほとんどは最上級グレードの「XV ナビAVMパッケージ」から受け継いでいて、不足を感じることはほとんどないでしょう。

「XL ナビAVMパッケージ」のシートはファブリック、ホイールサイズは16インチとなっていて、将来的なランニングコストや、実際に運転した時の乗り心地については、最上級グレードよりもずっと有利な仕様になっています。特に、絨毯の上にいるようなふんわりとした乗り心地と、穏やかなハンドリング、優れた静粛性という三点において、中間グレードである「XL ナビAVMパッケージ」の方が優秀で、クルマとタイヤの性格が合っていると断言しても過言ではありません。

シートに関しては、最上級グレードになると本革シートが装備されますが、手入れのお手軽さや滑りにくさ、そして約30万円という金額差という点を考慮すると、「どうしても本革シートの方がいい!」という方以外は、中間グレードの「XL ナビAVMパッケージ」を強くおすすめします。

また、ナビなどの装備が付かない「XL」というグレードも存在しますが、こちらはあまりオススメできません。なぜなら、日産の誇るナビシステム「ニッサンコネクトカーナビゲーションシステム」を装備すると、アラウンドビューモニターなどの運転支援システムや、車線逸脱警報システムなどのオプション装備を追加することが可能になります。これからも長く安全運転を続けていくためにも、こうした装備は必須と言ってもよいでしょう。

マイナーチェンジで安全性も向上

現行型のティアナは、2015年にマイナーチェンジを受け、それまで手薄だった安全性に関する装備の充実を図りました。グレードごとの設定であったり、オプションでの選択であったりと制限はありますが、安全性に関して大幅に向上したと言えるでしょう。

具体的には、MOD(移動物検知)機能付アラウンドビューモニター、LDW(車線逸脱警報)、BSW(後側方車両検知警報)をニッサンコネクトナビゲーションシステム、クルーズコントロールとのセットオプションとして設定。またマイナーチェンジ後にエマージェンシーブレーキと踏み間違い衝突防止アシストを最上級グレードと中間グレードに標準装備しています。

エマージェンシーブレーキは、フロントカメラで前方車両や歩行者を監視し、衝突の危険がある際はメーター内の警告灯とブザーでドライバーに衝突回避操作を促し、ドライバーが回避行動を取らない場合は緊急ブレーキを作動、衝突時の被害の軽減を図るシステムです。

踏み間違い衝突防止アシストは、フロントとリアに装備したソナーで障害物と自車の距離を常時監視し、約15km/h未満での前進・後退時に壁などの障害物があるにも関わらずアクセルを強く踏み込んだ時や、ブレーキ操作などが遅れて壁などの障害物に接近した時にエンジン出力を下げたり、ブレーキを自動制御することで衝突回避・被害低減を図るシステム。こうしたシステムの恩恵は年齢に関係なく受けられるので、今後もぜひ充実させていってほしいですね!

世界でも活躍するティアナ。日本での未来は?

日本での人気、知名度は今ひとつの現行型ティアナ。しかし世界市場に目を向ければ、世界120カ国で販売され、年間60万台を売り上げ、トヨタ・カムリやホンダ・アコードと熾烈な争いを繰り広げる超がつくほどの人気車です。クルマの装備や各部のチューニングは、販売される地域に向けて細かくリファインされていて、特に日本仕様では静粛性に重きを置いた仕様となっています。

環境性能に関しての配慮が声高に叫ばれる昨今、ガソリンエンジン一種類しか選べず、燃費もあまり優れているとは言い難いティアナ。コスト対策とはいえ、ハイブリッドモデルなどをラインナップすることで、燃費を気にするユーザーを振り向かせられないと、強力なライバルたちと戦っていくのは難しいかもしれません。

とはいえ、目立つことをよしとせず、控えめな外観で、乗り心地に優れ、しっとりとした操縦性のティアナが300万円超で手に入るのは、かなりお買い得と言ってもよいでしょう。日々の生活にくつろぎを求める方に、ぜひオススメしたい真面目なセダンです。それではまた、次回の記事でお会いしましょう!

[ライター/守屋健]